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普通設定か…??
いきなし重いかもしれませぬ~…
銀←高←桂
設定ですね。暗くてごめんあそばせ(ぇ
読みにくいかもしれませぬ。
痛
痛みなんて、とっくの昔に消えてしまった。とっくの昔に、捨ててしまった。
人を斬ることだって今じゃ全然苦じゃない。むしろ躰が求めている。血を、紅い血を。
あの感触を。皮膚を裂き、筋肉を引きちぎり、そして、あの、骨の折れる感触を。
それを、俺は、欲している。貪欲な、貪欲な、俺の黒い獣が。
「ヅラァ、久しぶりだなァ。」
喉を鳴らしながらフラフラと、まるで、蝶のように、
優雅な着物を着流した男がやってくる。
「ヅラじゃない桂だ。……高杉か。何しに来た?」
「クククッ…久しぶりのご対面なのに、そりゃぁねぇんじゃねぇのかァ?ヅラァ。」
「お前が来ると、ろくでもないことが起こるからな。」
桂は、そっと、脇に差してある刀に手を伸ばす。
「おっとォ、俺、そんなに嫌われてんのォ?お前と殺りに来たわけじゃァねぇよ。」
だが、高杉から出ている狂気は揺ら揺らと、本人の意思に背いて増している。
「じゃぁ、ここまで何しに来たんだ?」
またもや、クックと喉を鳴らし笑う。
「…一発ぶちかましにやってきたのさ。どうだ?一緒にやるか?」
スラッとした手が刀に伸び、弄ぶかのように鞘からスラリとした刃を抜き出す。
「また、奴が暴れたいと言っているからなァ。」
ふっ、と辺りが暗くなったような気がした。
いや、この男のこの、生気のない瞳のせいか?
「なぁ、ヅラァ、いつまでこんなお遊びやってんだァ?」
早く、ぶち壊そうぜ。 、と男が呟く。
こんな天人ばかりの腐った世の中、はやく、ぶち壊そうぜ、と。
「血が、足りねぇんだとよ、俺の中のアイツがよォ。」
背筋に寒気が一気に駆け抜けた。危険なニオイがする。
「…!!高杉!?何をやっている!?」
剣先が、すぅっと、吸い込まれるように高杉の腕を斬っていく。
一筋の血が、派手な着物に染み込んでいく。
「痛くねぇんだよ、こんなん。」
そう言い、ペロリと舌先でその血を舐めとる。
その動作が、とても優雅で美しく、けれどどこか、儚げで―
唖然としている桂を見ているのは、愉しい。
その表情、その仕草、なにも出来ないでいる自分と、俺とを見比べて戸惑っている。
本当に、愉しくてしょうがない。
自然と口元が緩み、おもわず笑ってしまった。
何が可笑しい、 と先ほどの余韻を残しながら、問いかけてくる。
いや、別に、 と答えると、さらに戸惑う。可笑しくて、可笑しくてしょうがない。
本当に痛くないのか? と、
本当は痛いんじゃないのか? と、 その顔で、投げかけてくる。
あぁ、全く。 、と答えると、少し悲しそうな顔をした。
血は、止まることなく流れ続けている。一滴、また一滴と、着物に染み込んでいく。
派手な色の着物の上に、ひとつずつ、華を咲かすように。
「なぁ、どうなんだぁ?こんな世界――」
躰が勝手に動いていた。己の意思に背き、獣を狩る、狩人のように。
俺は、何がやりたいんだ?そんな疑問を持ちながら―
俺は今、何をやっているんだ?そんな疑問も持ちながら―
刀と刀が交差する金属音が当たりに鳴り響く。
澄んだ音が、鳴り止まない。 キィィン、という音が耳の中で反響している。
「おいおい~、だから俺はお前と殺りに来た訳じゃァねぇんだぜぇ?
…んだよこの出方はよぉ~?」
ギチギチと、お互いに一歩も譲らない睨み合いが続く。
「俺は、お前とは…手を組みたくはない…。だから…退け――。」
すうっと、先程までの暗さが消え、次に訪れたのは冷たい感覚だった。
凍てついた瞳に貫かれる。
心の中を全て見透かされそうで――
この世の中を全て知っているかのような、その瞳に――
「ヅラァ、俺は、お前ですら殺せるぜぇ?」
キィンッ、とまた、澄んだ音が響く。
「じゃぁ、高杉……お前は……銀―」
最後まで言わせぬ内に、次の一手が飛んできた。
「今わぁ、銀時のことなんか関係ねぇだろォ?」
先程よりも力が増しており、どんどん壁に近づいていく。
こんな細い体のどこにこんな力があるんだ?
こんなにも白くて細い手に、どれだけの力が秘められているんだ?
「高杉…お前……まだ……」
…気のせいか…?フッと瞳の色が暗くなった気がした。
やはりそうなのか?いや、でも、あれは過ぎた事なのだから…。いや…でも…
いっそ、このまま楽になってしまおうか…
そうすれば、こんなこと考えなくても済む…こんな気持ちにならなくても済む…
―いっそ、こいつに斬られてみるか…?―
「そこの怖い顔したお二人さぁん~、こんな真っ昼間から何やってんのかな~??」
「!!銀時…!!」
チッと舌打ちをして、刀を鞘に戻す高杉。先程までの狂気が嘘のように消えている。
この男の出す、この独特の雰囲気にはいつも背筋が冷たくなる。
――高杉も、そうなのだろうか??――
何も言わずに立ち去っていく高杉―。
その後に紅い華が、ポツポツと地面に零れていく―。
「…ねぇ、高杉ィ。…お前は、俺を殺せるのか?」
いつ頃から聞いていたのだろう。独り言のように問いかける銀時―。
だが、高杉は振り返りも、立ち止まりもせずに去っていく。
蝶のように、揺ら揺らと、揺ら揺らと―
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